うめぼし日記

人生はどうしてこんなに酸っぱいの

「指揮官」 - WOLF MANSION 役職解説-

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ume-shita.hatenablog.com


指揮官

村人陣営

占い/霊能結果による判定:人間

マタギの狩猟判定:人間

発言によるCOや結果発表:×(※能力を行使すると、実質の指揮官or煽動者CO状態にはなる)
初心者向け度:×
一字略称:指



2日目以降毎日、日中に一度だけ生存者を選んで指を差し、「(指揮官名)は、(対象)を指差した。」と全員に知らせることができます。

 

……ルールページにはこう書かれているだけの、一見何に使えばよいか分からない初見殺しの説明文を持つ、村人陣営の役職。

これ、一体何に使う能力なんですか?

この役職を初めて知ったプレイヤーには、「この指揮官という役職が何を行う役職なのかよくわからない」、それが大抵のリアクションだ。


ここでマンションの特性を思い出してほしい。
このゲーム、公開発言では口頭における意見交換が何一つできない。そのため、

 

Aさん「ダミーを襲撃した狼が導師報告だとまだ吊れてないな、今日はその容疑者のXさんに投票しよう」

Bさん「うーん、確定狼がいないから間違えて村吊りしたくないなぁ、明らかに狂人っぽい票を投げてるYさんに投票しよう」

Cさん
「昨日に賢者を襲撃した狼は誰だろう、位置からしてZさんが怪しいのでZさんに投票しよう」


…というようにしてたとえその推理が合っていても各々の吊り方針が異なることで票が分散しがちであり、そのため人外のパワープレイが本家の人狼ゲームより通りやすいのである。


そこで重宝されるのがこの指揮官の指差しだ。
指揮官の能力行使は公開発言ではなくシステムメッセージに残る。
これを利用して「公開発言による投票先の誘導行為の禁止」ルールに抵触することなく、実質の吊り希望を指揮官は村に提出できるのだ。


そこで指揮官のQさんがたとえば指さしを使い

『Qさんは、Zさんを指差した。』

とその能力を発動すると


Aさん
「なるほど、Zさんは確かに投票が村人陣営ではなさそう、狼じゃないにしても吊りたいかも」

Bさん「やったー!ちょうどそこ吊りたかったんだよね!確実に人外に縄使っておこうぜ!」


…というように、それに賛同した村人仲間の票がひとつにまとまれるという、そんな用途として、指揮官の指差しは使用されている。


すなわち指揮官とは、実質「口頭でのやりとりができない足音村において、その日の投票先の誘導が出来る、村人のまとめ役」なのである。


なお、似た性能を持つ役職に「煽動者」が存在する。
ただしこちらは同じ指差しシステムメッセージが表示される能力持ちといえど人狼陣営」の役職であり、更に人狼が誰かを知っているのが要注意ポイントだ。


両者が揃った村に来た場合は、どの陣営であろうと、その指差し能力を発動した役職が「指揮官」なのか「煽動者」なのか見極めることが鍵になるだろう。


ほかに、指揮官と類似性能の村人陣営役職としては「不止者」という役職も存在する。

(「不止者」は自身の死亡時に指差しが発動できる、「パン屋」と「指揮官」を混ぜたような能力の役職である。)


「指揮官」のCOタイミング


指揮官は日中のタイミングで任意に「指差し」が即座に可能だ。
つまりこの能力行使そのものが「指揮官(or煽動者)CO」になる。

そのため、その日の足音結果などを見てから、自身が人狼候補として疑われるという位置に来たときにCOで構わない。

指揮官が本領発揮するのは「投票や足音結果」「導師および探偵情報」そして「村人の人数が減ってきた以降でPPに対抗するタイミング」という、それなりの情報が集まってからの中盤から終盤にかけてなので、なるべくなら狩人の護衛先候補をぶらさないためにも序盤は潜伏しておきたいところ。

(編成によって「煽動者」が自分より先に出てきたときは対抗COするというのも選択肢にはある。)


なお、「指差し」の能力発動コマンドボタンは投票ボタンと見た目が似ており、一度指差しを発動するとそれを取り消すことは出来ない。
(これは煽動者とも共通している)

確認ボタンも無いので、投票の仮セットとくれぐれも間違えないようにしよう。

 

 

※この画像は2021年10月時点のものです。
WOLF MANSIONのサイトのレイアウトに変更があった際にはこのままの画面では無いかも知れないのでご注意ください。

 

指揮官と同村したとき

指揮官は、自身が指揮官という以外の情報を持たない役職だ。
そのため導師や探偵によるCOは、指揮官にとっては推理情報を得るのに生命線となる。


特に導師が潜伏しすぎていると狼が吊れたかが全く分からず、「自身がSG位置に来てCOしたいのに、どこを、何陣営狙いを吊っていいかわからない」と指揮官自身のCOを悩ませることもある。
「導師」や「探偵」は、指揮官がいる場合は潜伏のしすぎにも要注意だ。


なお君が人外陣営にいるときはもちろん、村陣営にいる時は、指揮官が指をさしたからといって必ずしもそれに従わねばならないわけではない。


そもそも指揮官自身は導師や探偵といった役職のCOをもらえないと推理情報を得られぬ役職である。
そのため本人は最も推理情報が乏しく、また一人きりでルールの仕様誤認があっても指摘してくれる人もいないことから、指揮官は「最も誤りやすい」席でもある。
その指揮官の推理だって、間違っている恐れは大いにある。

指揮官の指さした先はあくまで「この日に票の集まりが見込める位置」にすぎない。

むしろ灰の中にいる君の方が指揮官よりも多くの推理情報を持っているはずだ。
従うべきか、敢えて無視するか、そこの選択権は君にある。


上記の例で言うと、

Cさん「えーっ!? 指揮官は狂人系狙いで吊りたいの? やだよー 狼狙いたいよ~!」

…などという場合と同じように、指揮官の指した位置以外で、君がもっと他に吊りたい場所があるなら君はそこを投票で意思表示したって構わないのだ。


更に言っておくと、編成に「執行人」を含んでいる場合、執行人の生存中はその執行人の人数に応じてその日の処刑人数が2人以上に増えてしまう。
もちろん指揮官が一日に指せる人物はひとりのみなので、その場合は次点の吊り対象狙いでその他怪しい人物に投票することも選択肢になってくるだろう。

 

指揮官が指をさすべき人物・指さないほうがよい人物

指揮官が指をさすべきなのはもちろん、「灰の中の疑わしい人物」である。
導師や探偵が出てきた際に注目して!の意味で指す必要は全くない。(むしろそんなことをすると君の勝利陣営が変わったのかと君が疑われる恐れがある。)

市長や弁護士、防音者など特定できた役職があればそれらも除外し、普段通りに推理して、足音からし人狼が疑われる人物や、投票に気になる点がある人物などを指そう。

ただし、一番の要注意として、同じ編成に含まれており、君目線で役職が確定している「煽動者」は指すべきではない。

なぜなら君の目線から相手の煽動者が確定していても、村人仲間目線ではどちらが推測はついても確定情報とはならず、どちらが指揮官でどちらが煽動者か判別はできないからである。(賢者などによる告発票があれば話はまた別だが)

おまけに導師が生きているなら、「煽動者か指揮官かのどちらかが確定している人物」よりも、「灰の中の素性が全く分からぬ人間」を吊って役職を知りたいという側面も村人は持っている。

そのため対抗の煽動者を指さしたところで、ほとんどの場合、村人はその指差しに乗ってくれない。

君が村人陣営であり続ける限り、君は人狼から敵視され、いずれ襲撃されることが容易に想定される確定白の身だ。村人目線で言えば、たとえどちらかが煽動者であろうと、「指差し役職のどちらか片方が倒れるまで、もう片方も吊る必要はない」椅子なのである。
残った煽動者目をどうするかは村の皆がそこから判断してくれるだろう。

「指揮官を引いてしまった…どうしよう…」というあなたに。

指揮官はその性能から、かなりの人外キラーである。
口頭でのやりとりができないマンション人狼において、その「陣営所属の人数」が一番の長所たる村陣営の強みを最大限に発揮できる「指差し」の集票能力の強さは、言うに及ばないだろう。

ところが指揮官本人は、単なる「確定白」にすぎず、本人は配役された瞬間は「自分が指揮官だ」ということ以外の灰の情報をなにひとつ持たない。
そのため、指さしを行使した以降は実質見学席と同じ視界であり、導師報告が来なければその日吊ったのが何者かも分からない、あまりにも推理情報が乏しい席なのである。

この「推理をするには最も難易度が高い席なのに、村の吊り方針を決めなければならない」という指揮官の役職はかなりのプレッシャーを受けやすいことから、一部のプレイヤーの間では「指揮官だけは死んでもやりたくない」と評判すらあるほど。

 

…ただ、これは指揮官経験者である筆者からの個人的なメッセージですが、「指揮官、そう難しく捉えなくて良い」。


指差しは確かに村の運命を大いに左右するほどの能力を持つ大事な役目だ。
また性質上、指揮官はかなりの大規模人数村でしかお目にかかれないため、そのぶん複雑で難易度が高い盤面にも直面しやすい。


けれど怖がることはない。
君がこの村で最も視界の悪い席にいることは、村のみんながよく知っている。

何も君が吊れば良いのは狼だけじゃない。編成によっては恋人陣営だって、妖狐陣営だっているだろう。
確率で言えば、それらに当たる確率だって、たとえ適当に指さしてもまあまあある。

縄に余裕がある状況なら、狂人系の役職だって吊る候補だ。(むしろ狂人系投票を繰り返す人間を躊躇わずに吊ろうとすることは、煽動者には狼を吊らずとも陣営の仲間を削る行為になりかねず、安易に手を出しづらい行為でもあるだろう)

自殺票を繰り返す灰の人物がいるのなら、たとえそれがウッカリな村人陣営の可能性があっても早めに吊って導師情報に晒しておくというのも手だ。


また大人数村になればなるほど、村人は「〇〇さんは投票からして狂人系役職のようだけれど、みんなは狼を吊りたいだろうし、ここに票は集まらないかも…」とそれを断念して、狼狙い投票になりがちな傾向がある。

特に被投票で本人の利になってしまう「バールのようなもの」や「怨恨者」が編成に含まれていた場合には、不審な投票をしている人物には、中途半端に票を投げることが村の重要役職ほど怖くなる。
それら狂人系役職に擬態した、狼や狐、恋人陣営など、そんな事例だって大いにありうる。

その点で指差しは、それら狂人系役職、および狂人系役職に擬態した他人外の挑発票にも臆すること無く、狂人系狙いの吊り誘導ができる「特効」を持ってるともいえる。

指揮官をやるとはいえ、君が普段やってる通りに、推理を組み立てて足音や投票から吊りたいと思ったところを指せばいい。
それだけのことだ。

……もし君の推理が誤って、村人陣営吊りになってしまってもそれを気に病む必要は全くない。
今度はそれに乗っかった人物が怪しい位置として浮上してくるだけなのだから。

村人だってバカじゃない、むしろ彼らの方が各々の役職に基づいた推理情報を持っているなど視界はいい。
君の指示に乗れないのなら、意見票を投げてくれるぞ。


…指揮官がその指差しの能力を使うということは、自身の役職候補を明かして灰を狭めることであり、それは人外の潜伏幅を多少なりとも狭めるということだ。


そして人外目線では、指揮官の指差しがあると味方が指さされた時はもちろん、他陣営が指されたときも「これに乗るべきなのか? この指差しに乗った/乗らなかった結果で自分が不審視されないか?」と思考負荷を与える利点がある。

君が指差し能力を発動した時点で、その対象が灰の中ならどこであろうと何者であろうと、充分に君は自身のやるべきことを成し遂げている。
安心して指差しを使おう。

確かに指揮官はプレッシャーも大きいが、同時にやりがいも大きい役職なのだ。




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