うめぼし日記

人生はどうしてこんなに酸っぱいの

マンション人狼とはなんぞや

検索からこのページに飛んでくる人も多いと思いますので親記事へのリンクを張っておきます。

ume-shita.hatenablog.com↑親記事

ブックマークや記事紹介リンクは上記リンクの親記事を推奨です。

 

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こんにちは。

こちらは、最近遊んだ「人狼館の事件簿村(通称:マンション人狼)」が面白かったので、マンション人狼がどんなゲームなのかを紹介するという紹介記事になります。

そして単にゲーム内容を紹介するだけでなく、実際にどうやって推理していくのかといった簡単な基礎もこちらのブログに置いておきます。

 

(誰かにマンション人狼を布教したいっていう人がいたらこの記事にリンクを張って利用してもらって構わないですよ。)

 

 

この記事では、マンション人狼がどんなゲームなのかという紹介と、ルールやゲームの遊び方を紹介しています。

「ゲームの遊び方は知ってるから、さっさと推理をどうやったらいいかセオリー教えろや!」という方は、以下は読まずにスキップして貰って構いません。本題にさっさと移りたい人はこちらの記事をご覧下さい。

ume-shita.hatenablog.com

前置き・『人狼ゲーム』とは何ぞや

皆さんそもそも「人狼ゲーム(汝は人狼なりや)」はご存じでしょうか?
…いや、知ってますよね。
こんな場末のブログ記事を読むような人ならきっとご存じと思います。
万が一知らないという人がいたら各自でググって下さい……と言っときたいですがちょっと不親切かなとも思ったので一応説明しておきますね。


念のため、簡単に人狼ゲームの概要を説明すると

「この村の中に、人間に成りすました人狼が○人紛れ込んだ。
人狼は毎晩村人の中から誰か1人を襲撃して死亡させる。
村人たちはそんな人狼の脅威に立ち向かうために毎日議論を行い、
そして毎晩、村にいる人物の中から人狼と疑わしき者1人を処刑することにした。
村人の人数が人狼を下回らぬ前に、全ての人狼を処刑せよ」

というあらすじの対話型ゲームです。

 

実際のゲーム進行としては、「村人チーム」「人狼チーム」という主に2陣営に分かれてゲームを行います。(ゲーム参加者人数が増えると他にも第三陣営が増えることがあるよ)

 

他のボードゲームやカードゲームでは「1ターン」制に相当する単位を、人狼ゲームでは「1日目」などと日数単位で呼びます。人狼ゲームにおける「1日」は制限時間制です。(ゲームによってこの制限時間は異なり、対面やウェブカメラ通話・テキストチャットを用いて1日を数分単位で行うものもあれば(対面人狼/短期人狼)、ウェブ掲示板を用いた人狼ゲームではリアルタイム1日以上かけるものもあります。(長期人狼

 

ゲームが開始されると、村人たちは議論を行い、「誰が狼として疑わしく、本日処刑すべき対象か」を話し合います。
そしてその「1日」の終わる終了間際に村人たちは最も疑わしい者へと「投票」を行い、その最多得票者が「処刑(※ゲーム用語)」されて「死亡」扱いとなり、当該プレイヤーはゲームから退場します。

 


その日が終わると「夜時間」となり、夜の間に人狼は村人の中から誰か1人を襲撃します。襲撃された人物もまた「死亡」状態にされてゲームから退場します。

これを規定日数(規定ターン)繰り返し、「全ての人狼を処刑すれば村人チームの勝利」「生存している人狼の人数が、生存している村人の人数以上になれば人狼チームの勝利」というように勝敗を判定します。

 

Aさん「昨日襲撃されたXさんは、Bさんのことを疑っていたよね。もしかしてBさんはやっぱり本当に人狼で、Xさんの存在が不都合だから襲ったんじゃないかな?」

Bさん「いや、もし僕が人狼なら逆にそんなバレバレの襲撃なんてやらないよ。僕じゃない別の誰かが、僕を人狼に見せかけるためにXさんを襲撃したんだ。……むしろAさん、君のほうがそんなこと言って、僕に対して皆の疑いを向けさせたいがためにXさんを襲った人狼なんじゃないかい?」

 

……こんな風に話し合いをしながらプレイヤーたちは推理を進めていきます。
(こんな教科書のようなぬるい会話してる人狼ゲームなんて今日び見ないですけど…)


村人チームの人たちは当然ながら誰が人狼かを分かっていませんが、人狼チームの人たちはお互いに誰が味方かを知っています。全体のゲーム参加人数に対して人狼チームの人数はごく少数ですが、人狼は「味方が誰かを知っている」という利点を通じて議論を誘導していくのです。
(またオンラインのチャットや掲示板を通じた人狼ゲームでは、秘密裏に人狼たちが相談する機能を有している場所もあります)

 

もちろん村人も無抵抗ではありません。

村人の中には、その人が人狼か否かを調べることのできる「占い師」、前日に処刑した人物が人狼か否かを知ることができる「霊能者」、誰か1人を狼の襲撃から守ることができる「狩人」等の特殊能力者が含まれていることがあります。(※ゲーム開始時に人狼や占い師等が予め何人含まれているかはプレイヤー全員に告知されます。)

狼も当然それに対抗して、時には「僕が占い師だよ!」と嘘をついて名乗り出ることもあります。本物の占い師が誰なのか、この嘘を見破るための駆け引きも人狼ゲームの醍醐味と言えましょう…。


……説明はもうこんな感じで十分でしょう。
そもそもこんなブログ覗く人で今更長々と人狼ゲームの説明が要る人なんていないでしょう。ここから先の詳しい人狼談義が見たい人は適宜各自でググっておいてください。


ここまでが今日の前置きになります。
今回紹介する通称「マンション人狼」こと、「人狼館の事件簿村」は、そんな人狼ゲームから派生した、実はほぼ別物に近いゲームです。

 

 

『議論は不要、パズル感覚で推理する人狼』、それがマンション

 

人狼館の事件簿村」は、ある方が考案された人狼ゲームの特殊ルールが起源らしいです。

分かりやすくビジュアルイメージ的な説明をするなら「ある洋館に集った面々の中に人狼が紛れ込んだ……。毎晩犠牲者が出る中、夜な夜な狼らしき何者かが館の中を徘徊している足音も聞こえる。村人たちはその足音に耳を傾けて、人狼がどこにいるかを探し出さなければならない…」というゲームです。


今現在、ウェブ上でその「人狼館の事件簿村」が主に遊ばれているのはこちらのサイトになります。

 

WOLF MANSION 〜人狼館の事件簿村〜

wolfort.net


ゲームマスター(※ボードゲームやトランプゲームでいうところの「親」役になる人物)が処理していた部分をコンピュータが代わりに担って処理してくれるという、遊ぶメンツさえ揃えば誰でも簡単に「人狼館の事件簿村」が遊べるサイトです。
(※元のゲーム名は「人狼館の事件簿村」ですが、このゲームが通称で“マンション人狼”だとか“人狼マンション”だとか呼ばれるのは、このサイトの名称に由来しています。他にも「足音村」「マンション」「マ人狼」「マ人」「ウルフマンション(※サイト名呼びそのまま)」など、呼び方は人それぞれ…)

 

またWOLF MANSIONでは、元ネタである「人狼館の事件簿村」にある役職以外にも更に特殊な役職やルール設定等が追加されており、今回はこのブログで紹介する内容もWOLF MANSION準拠であることから、このゲームの名称も以降「マンション人狼」で統一させていただきます。予めご了承ください。

 

普通の人狼と何が違うの?


マンション人狼一番の特徴は、原則「推理発言禁止」であることです。

 

元となった本来の人狼ゲームは、対話を軸とした推理ゲーム。

何を発言したらいいのか分からない初心者がすぐに処刑退場を食らいがちで、初心者には敷居が高いとか初心者が戦犯にされて楽しみづらいとか言われがち。しかしマンションはそんなことありません。

なぜなら原則「推理発言禁止」だからです。

 

ごく一部の特例を除き、「私が占い師です」「私が霊能者です」というCO(カミングアウトの略)も、狼陣営らの「私が占い師です」「私が導師です」という村の能力者騙りもなんとすべて禁止。
更に「占い師の私が昨日○○さんを占ってみたところ、人狼ではありませんでした」「昨夜の霊能結果によると昨日処刑した□□さんは人狼でした」という結果報告も行ってはなりません。

そして「私は××さんが人狼じゃないかと思います」という推理発言も、「じゃあ××さんが怪しいので私は××さんに今夜投票します」という投票宣言までも、推理に関わる事項の全てが発言禁止です。


そのためプレイヤーたちは「誰が誰に投票したのかという投票結果」と、「館の中で聞こえた足音」だけを元に人狼を絞っていかねばなりません。


個人的に普通の人狼ゲームは「記述式回答問題」で、マンション人狼は「マークシート式回答問題」ぐらいにプレイ感覚の差があります。
難易度としてはそもそものゲーム性が違うので比較できませんが、マンション人狼は極論「推理プロセスが間違っていても最後に示した点がまぐれで当たってたなら無問題」という世界です。そう考えるとちょっと気楽になりません? 私はなります。そもそも推理プロセス間違えるなって話ですが。


マンションの中にはプレイヤー同士で会話をしている村もありますが、よく見るとその会話内容は終始単なる雑談や、ロールプレイ(※アイコンのキャラクターなりきり)を楽しむ会話となっており、「○○さんが疑わしいよねー」等という会話はそこに一切存在しません。

ごくまれに推理発言可のルールで遊ばれている村もありますが、マンションにおいて推理発言をありにしてしまうと狼が不利になってしまうので、そのようなコンセプトの村は初心者チュートリアル向けの特例だったりとかなり少数です。


そういうわけでマンションは口下手な人でも、気軽に参加できる場です。
きちんと推理を組み立てて投票に参加していれば、完全無言でも一切問題なくゲームが遊べます。


マンションならたとえ処刑退場されてもその人が下手だったからと言うより、大半が「部屋の配置がたまたま運悪く人狼と勘違いされてもおかしくない場所だったから」みたいなことが理由になるので、処刑されても「部屋の配置運が悪かったね…」ぐらいの気持ちで終わります。個人負担の精神的ダメージが本家の人狼ゲームより小さいのもまたポイントかもしれません。


というわけでマンション人狼の雰囲気だけ説明したところで、以下は具体的にどんなルールなのかを説明していきます。

 

マンション人狼における主な役職

マンションでも普通の人狼ゲームと同様に、ゲーム開始直後、プレイヤーには各自「村人」「霊能者(導師)」「占い師(賢者)」「狩人」「人狼」「狂人」「妖狐」などといった役職と、その役職に応じてどのチームに所属しているかという陣営が決定されます。

(※ここでは説明の都合上、スタンダードな役職と簡単な勝利条件のみを説明しています。そのため恋人陣営や愉快犯陣営についての説明は割愛しています)


□全陣営共通:人狼が全員死亡する」、或いは「村内における“人間”の生存人数より人狼の生存人数が同数以上になる」とゲーム終了である。(ここは通常の人狼ゲームと一緒ですね)


村人陣営

村人陣営に属する者は全員「人間」になります。

勝利条件:「人狼」および「妖狐」が全員死亡した状態でゲーム終了を迎えること。

 

・村人
…一般的な対話型の人狼ゲームでは最も多くの人数が占める役職。これといって何の能力も持たない。
ここらへんは普通の人狼ゲームにおける村人と変わりません。
なお村人はダミー(※固定の初日犠牲者NPC)も該当します。ちなみに人数が多い村では、普通の人狼ゲームにおける村人の役割を「霊能者」に置き換えられていることも多いです。

 


・霊能者
…前夜に処刑された人間が人狼か否かを知ることができる役職。これもまた普通の人狼の霊能者と性能は変わりません。
通常編成における多人数村では、能力を持たない村人の代わりにこの霊能者がプレイヤーの多数を占めることが多いです。
会話でやりとりができないマンション人狼の多人数村においては、彼らが前夜の処刑結果を元に推理を組み立てることで、票の統率が取れていくという寸法です。


・導師
…簡単に言えばパワーアップ版の霊能者。霊能者は昨夜に処刑された対象が人狼か否かしか判別できませんが、導師は「昨夜処刑された○○さんは霊能者でした」「昨夜処刑された○○さんは妖狐でした」「昨夜処刑された○○さんは狂人でした」という役職部分まで分かります。

更に導師は原則推理発言禁止のマンション内において、たとえ無言村を冠した場所であっても、「自身が導師であるというCO(カミングアウトの略。COとは人狼ゲームにおける役職由来の宣言という意味)」および結果発表、発言が許されるという特例的な存在です。
これにより、導師が生きてさえいれば霊能者以外の村人陣営も霊能結果が得られて推理ができるという寸法になっています。

また人狼などが自分が導師だと騙ることは禁止ですが、導師自身が結果発表で嘘を含むことは認められています。たとえば「昨夜処刑された○○さんは狩人でした」という結果を得てしまったとき、人狼が「もう狩人はいないんだな」と調子づいて襲撃に迷いをなくすことを防ぐべく、導師は「昨日処刑された○○さんは霊能者でした」と嘘を織り交ぜたり、或いは「昨夜処刑された○○さんは村人陣営のいずれかです」とぼかしたりしても構いません。
また、その嘘の結果発表を撤回して「結果騙りしていました。実は○○さんは霊能者ではなく狩人です」などと後から訂正することもルール上で認められています。


・占い師
…毎晩任意の誰か1人に占いを行い、相手が人狼か否かを知ることができます。
また、妖狐を占った場合には、その占いパワー(?)により妖狐を死亡させることができます。
(これを一般的に「呪殺」といいます。占い師には「占った先が人狼か否か」しか分からないので、その日の犠牲者の数によっては自分が呪殺を起こしたのか、はたまた占った先と狼の襲撃が偶然かぶったのかが占い師目線でも区別が付かないこともあります)

マンション人狼でも占い師はいますが、一般的には占い師の代わりに下記の賢者が採用されている例が殆どです。
占い師は導師と違い役職のCOや占いの結果発表を表で行うことができないため、なんとか足音と投票という2つのわずかな要素だけで工夫を凝らして「誰を占い、何を引いたか」を仲間に伝えなければなりません。


・賢者
…占い師のパワーアップ版性能になります。マンション人狼では占い師の代わりにこちらの賢者が採用されている例が大半です。
毎晩任意の誰か1人に占いを行い、相手の役職を判別できます。当然ながら、占い師同様に妖狐の呪殺も可能です。
(賢者は相手の役職も把握できるため「占った○○さんは妖狐だった」と自身の呪殺の手応えまで本人目線で理解することができます。)
賢者もまた役職COや占い結果発表を行うことができないため、足音と投票だけで自身が賢者であることや、自分の占った先をどうにか工夫して他の村人陣営仲間に伝える必要があります。


・狩人
…生存者の中から任意の1名を選び、その日の間の護衛を行います。護衛された対象は、仮に狼から襲撃されても死ぬことはありません。(護衛対象が呪殺された場合には防げません)
また狩人には「誰も護衛しない」という選択肢もありません。必ず誰かを護衛することになります。
(なお村の設定にもよりますが、マンション人狼でよく用いられる設定では狩人が連続して同一対象護衛をすることも不可になっています。)
狩人もまた発言による役職COができない立場であるため、時には自身が襲撃されることを承知の上で、処刑対象になるのを防ぐべく、故意に目立つ足音を立てることがあります。


・共鳴者
…一般的な人狼ゲームにおける「共有者」のような役職です。
共鳴者は2人以上初期配役に用意されることが一般的であり、共鳴者同士は互いに誰が共鳴者であるかを把握できます。また共鳴者は彼ら専用の会話機能で、共鳴者同士で推理の会話を行うことも可能です。(共鳴者専用の会話はウィンドウの背景色から「緑窓」とも呼ばれます。)
ただし共鳴者は他の役職と同様に自身の役職を表立って発表することができないため、なんとか投票を通じてそれをアピールせねばなりません。

 

人狼陣営


勝利条件:「生存している人間の人数よりも、生存している人狼の人数が同数以上になる」状態でゲーム終了を迎え、且つその際に「妖狐も死亡している」こと。

 

人狼
毎晩、人狼の中から代表者1名を選出し、その人物が襲撃担当となって、人狼以外の1人から誰かを選んで襲撃を必ず行います。(※人狼が初期人数3人以上であれば、人狼が最後の1人になるまで、襲撃は毎回前日と別の狼が担当しなければなりません)

人狼は誰が仲間なのかをゲーム開始時に知ることができます。
更に推理会話のできない村人たちと違い、人狼たちは、人狼専用の会話機能「囁き」(通称「赤窓」。チャットウィンドウの色が赤色なことに由来する)を用いて推理会話をすることができます。
「誰を襲撃しよう」「今夜はどの狼が襲撃に出て行く?」「今日は誰に投票する?」「狩人はあいつだと思う」といった発言も、「人狼の囁き」内であれば許されるのです。
村人陣営に比べれば少数でありながら、村人の推理にチームワークで立ち向かうのが人狼の戦い方になります。

なおマンション人狼では、人狼の中にも「智狼」「角狼」などの更に特殊性能を持つ亜種が多数いますが、勝敗条件など大きい括りでは人狼と同じ括りだと考えて下さい。


・狂人
本人は「人間」でありながら、人狼に味方するという変わり者。
(占い師に占われると「人間である」という判定が出ます。)
勝利条件に関する人数カウントでは人間扱いになるので要注意。人狼に襲われても死亡します。

人狼陣営でありながら、誰が人狼かを知ることができない狂人は、かなり立ち回りが難しい役職になります。主人の位置を推理しつつ、それとは違う位置に票を投げねばなりません。後述の「徘徊」による足音を駆使して思い切り村の中の推理を攪乱してやりましょう。敢えて怪しまれる動きをして先に人狼より処刑されるのを狙うという手もありかもしれませんね。

 

・魔神官
こちらは性能がパワーアップした版の狂人になります。「徘徊(※詳細は後述)」ができるという基本的な性能や勝利条件は狂人と同じでありながら、魔神官は更に導師と同様に処刑された人間の役職を知ることができます。もしも人狼が投票で処刑された場合には、そこから別の人狼の位置を推理した上で、今夜の襲撃を先読みして足音を立ててやりましょう。

 

妖狐陣営


勝利条件:ゲーム終了時、妖狐が生存していること。

 

・妖狐
人狼に襲撃されても死亡しないが、占い師や賢者などから占われると死んでしまうという儚い生き物。
「偶然近所に占い師がいたので初手で呪殺されました」なんてこともあり、生存には運ゲーも絡む。
時には村と狼が結託して狐を潰しにかかることも…。
ゲーム終了条件である人数カウントでは人間でも人狼でもどちらにも含まれません。
プレイングの立ち回りだけでなく、運を味方に付けて、頑張って生き延びて下さい。

 

…他にも妖狐陣営版の狂人ポジション「背徳者」だとか、占い師系の亜種「占星術師」だとか、襲撃した先の役職を把握できる特殊な狼「智狼」だとか、マンション人狼には数多くの役職があります。


また加えて第四陣営「恋人陣営」とか、どの陣営でもない個人目標を持つ「愉快犯陣営」だとかまで存在したりするわけですが、それらの特殊村でしか見かけないレア役職・レア陣営まで一気に話し始めると皆さんがパンクすると思うので暫定的に説明はまぁこんなもんで。

 

 

マンション人狼のゲームの流れ


先ほどの役職の説明も、普通の人狼ゲームをご存じの方ならほぼ見知った内容だったと思います。


マンション人狼が違うのはここから先の部分です。

マンションではゲーム開始と同時に、ダミー(初日犠牲者のNPC)含め、プレイヤー全員にはそれぞれランダムに、格子状に区切られたマップにそれぞれの「部屋」が割り振られます。

 

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※この例はマンション人狼を疑似再現したイラストです。実際の画面ではありません。
(イラスト素材はtwitter:@ume_shitaさんより、「5分で描いた動物シリーズ」を拝借しました。イラスト素材提供有難うございます!!)


(※この例の場合はダミー(初日犠牲者役のNPC)を除いて15人のプレイヤーを想定しています。「01」「05」「16」「20」の4部屋は誰の部屋でもない空き部屋です。)


人狼が襲撃を行うとその翌日に、襲撃担当の人狼がいる部屋から犠牲者の部屋まで、経由した部屋にて足音が鳴ったことが全体告知されます。
(1日目に人狼が襲撃できるのはダミー固定です。また1日目には投票がありません。投票ができるのは2日目以降になります)

 

仮に10番の部屋にいる「例子」さんが人狼だったとしましょう。
そして初日にこの「例子」さんが、13番の部屋にいる「ダミー」を襲撃するとします。

 

このマンション人狼において、襲撃担当者の人狼は襲撃対象を誰にするかと共に「襲撃対象の部屋に向かうまで、どこの部屋を経由したか」という通過ルートも選択することができますただし、通過ルートは必ず最短経路を選ばねばなりません。

 

この場合で、例子さんが選べるダミーへの襲撃ルートは、通過する部屋の部屋番号を列挙すると
・(10)→09→08→(13)
・(10)→15→14→(13)
…の2パターンになりますね。

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仮に例子さんが(10)→15→14→(13)を経由してダミーを襲撃したとします。
すると翌日に、以下のようなことがプレイヤー全体に告知されます。

 

部屋14,15で足音が聞こえた……

誰かが部屋を通過すると、その移動ルートになった部屋にて足音が鳴ります。

 

鳴った足音は、通過した順では無く、部屋番号の若い順になります。なので、村人たちにはどこが足音の始点かは分かりません。


この足音を元に、村人たちは「それならダミーを襲撃したのは10番の部屋だな?」と推測するのです。

しかしこんなに分かりやすい足音が鳴ってしまえば、当然他の住民から即座に10番の例子さんが人狼だとばれてしまいます。

そこで人狼にとっては「誰が襲撃を担当するか」も鍵になってきます。

 

 

仮にこのイラストの09号室にいる「ヒツジ」さんが人狼だったとしましょう。そして08号室を経由してダミーを襲撃すると、翌日聞こえる足音は次のようになります。

 

部屋08で足音が聞こえた……

 

…狼は最短経路を通らねばならないため、この音を鳴らしてダミーを襲撃できる人狼候補は03号室、07号室、09号室となります。
これだけでも村人からすれば狼候補が複数人生まれるため、村人達は推理に悩むはずです。

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↑[08]の部屋のみで足音が鳴ると、誰がダミーを襲撃したのは候補が3人いてしぼりこめないぞ

 

また、ダミーの部屋に隣接した14番の部屋にいる[ライオン]さんが人狼ならダミーを襲撃するとこうなります。

その日、足音を聞いた者は誰もいなかった…

 

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↑足音を鳴らさずにダミーを襲撃すると、この例では人狼容疑者は4人も…


隣接部屋から対象に襲撃を行うと、他に通過した部屋が一切出ないので、足音が鳴りません。

 

また足音がするのは「翌朝時点の生存者がいる部屋」のみです。

既に死んでしまった住民の部屋、或いはこの例で言うところの01、05、16、20という四隅の最初から空室になっている部屋が人狼らの移動経路に選ばれた場合には、その部屋では足音が発生しません。

 

村人たちは「聞こえた音だけでなく、聞こえなかった音」にも注目です。


ちなみに賢者(占い師)が誰かを占うときや、狩人が護衛に出るときも(狩人が護衛できるようになるのは2日目以降)、その人物の部屋から占い/護衛対象の部屋に向けて足音が鳴ります。
狼の足音と、賢者たちの足音を間違えないように村人は気をつけたいところですね。

 

・狂人と妖狐の足音「徘徊」


…さて、足音の数が少ないと、人狼の位置はあっさりと村人たちに看破されてしまいます。
それを防ぐために村を攪乱するのが狂人のお仕事です。


狂人も「徘徊」を行うことで、足音を鳴らすことができるのです。(徘徊しないこともできます。)
しかし、狂人が徘徊して鳴らす足音は人狼や占い師、狩人などが立てる足音と違い、以下のような決まりがあります。

・足音を鳴らす部屋の始点や終点は任意の部屋に設定できる。(必ずしも自分の部屋から伸びる足音にする必要は無い)
・狂人や妖狐の立てる足音は線で結ぶと必ず一直線になり、「足音の鳴った部屋を線で結ぶとL字状になる形の足音」を立てることができない。

また、妖狐も足音で自分が疑われにくいように、上記の狂人と同様に徘徊して足音を立てることができます。


●実際にどんな足音がするのかな?


…では実例を挙げてみましょう。
以下は一般的なダミー含め16人編成での配役になります。

「この村には村人が1名、賢者が1名、導師が1名、狩人が1名、霊能者が6名、共鳴者が2名、人狼が3名、魔神官が1名、妖狐が1名いるようだ。」

 

村の開始時には、「この村に何の役職が何人いるか」と「自分の役職」が告知されます。(どの役職が何人いるか分からない「闇鍋村」では、この村全体に何の役職が何人いるかの役配分を教えてもらえません)

この中で「村人」というのは必ずダミーのことになります。


そして例子さんには「霊能者」の役職が割り振られ、それと同時にこんな風な部屋配置になりました。

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さて、霊能者の例子さんには1日目には特にやることがありません。

 

この日、裏では賢者が誰を占おうか考えていたり、人狼の誰がどのルートを通って襲撃するかの相談会議したり、共鳴者同士が挨拶して「このゲームやったことある~? 遊び方とか推理のやり方とか分かる~?」とかそんな会話したりしてなかったりしています。

霊能者など特にやることがない人たちは2日目が来るまで待ったり、どうやって推理するかの方針を考えたりしておきましょう。


なおWOLF MANSIONではコミット機能というものがあり、プレイヤー全員がこのコミットボタンを押すと、制限時間を迎えていなくても即翌日に突入します。

 

…それでは2日目です。

次の日の朝、[02]ダミーが無惨な姿で発見された。

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館の大広間に集まった村人達は、昨晩聞こえた足音について確認した。

部屋03で足音が聞こえた……
部屋07,12で足音が聞こえた……
部屋08,12,13で足音が聞こえた……

 

そしてこの日から投票が開始されます。
もしも皆さんがこの時の「私」なら、一体誰に投票してみますか?


…さて。ここまでが前置きでした。長かった。長かったね。読んでくれて有難うございます。

本当はね、「WOLF MANSIONのイントロダクションやルールページ読んでください」で流してもよかったんですが、それもそれで不親切かなと思って書いていたら本題にたどり着く前にこんな長文になってしまいました。

 

このページのルール説明がわかりにくかったら本家のルールページを読んで下さい。そっちのほうがきっと数百倍分かりやすいので。

 

 

……さて、上記の例の続きについては、推理のセオリーめいた話と絡めながら以下の記事にて詳細に解説しています。

「マンション人狼をやってみたいけど、推理はどこから手を付けたら良いのだろう?」
「既に開拓されてる定石はあるのかしら?」
そんな風に思っている人は、是非とも↓こちらもご覧下さい! それでは!

ume-shita.hatenablog.com